ふれっしゅらいふ、その後のハナシ。
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    人間は演じ分けるサルだ!
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      Podcast、ラジオ版学問ノススメ
      ひとつ1時間近くあるから、2倍速で聞いちゃえ〜!!

      今日お買い物の道すがら聞いていたのはこの回。
      2012年11月14日配信/平田オリザ (劇作家・演出家)
      これは書き残しておきたい!って内容が多かったから、頑張ってまとめるぞ〜!



      「若者のコミュニケーション能力は低下しているのか?」


      教育現場でも、就活でも、コミュニケーション能力という言葉が頻繁に現れる。
      ちょっとこのキーワードでググってみたら、授業の科目以外にもその名がつく資格や講座がざくざく出てきた。たくさんの大人がこの掴みどころのない能力とやらに悩み、若者にはそれが足りないと懸念しているのがわかる。
      そんなにヒステリックになる必要はない、と平田氏は言う。むしろ若者のコミュニケーション能力は上がってきていますよ、と言うのが彼の意見だ。コミュニケーション能力の低下、だなんて現場を知らない親父評論家が印象だけで言ってるんです、だって(笑)

      今の子供たちは、競争社会の中で人を押しのけて何かをやる、ということをヨシとしない。逆に、あんまり目立つとバカにされたりいじめられたりする。昔はゲーム性を高めて競争意識を煽ることが教育の有効な方法だったけど、今はそれだとあまり上手くいかない。勝とうとしているのが見えちゃうと、バカにされるからできない。逆に、共同作業をさせるとすごく上手に工夫して考えながら取り組むことができる。
      ひとりひとりが組織やチームの中でどのような役割を果たして全体でどういうパフォーマンスをするか。他人を出し抜くこと、人より秀でることを求めていた昔とは、子供の質が違う。大人たちは、子供が違う価値観の文化で生きていることをわからないといけない。カルチャーが違うだけで、決してやる気がないわけじゃないし、コミュニケーション能力が低下しているなんて簡単にくくるようなことじゃない!

      小学校高学年までは、競争系のゲームが盛り上がるってのが私の仕事を通しての印象。高学年、特に大人びた子たちは確かに「勝つぞー!!」ってのを表に出さない子が多かったなぁ。個人戦よりチーム戦、ちょっと頭を使う作業が面白がってくれた。私が大人げなく毎回本気で勝ちにいくから、生徒は全員がチームを組んで私に勝とうとアレコレ工夫してたっけ(笑)
      「わかりあえないことをまずわかる」と言うのは養老孟司のバカの壁でも軸になってた。違うことを知らないと、そこから先にすすめない。優劣じゃなくて、違い。異文化理解の大前提だと私は思う。
      過去記事・・・学問ノススメ/養老孟司



      「結局コミュニケーション能力って、何を求められているわけ?」

      もし自分の気持ちを表現するのに最も適した方法がダンスだとしたら、日本の親父世代は最も劣った部族になる。文化によってコミュニケーションは違う、ということ。言わずもがな日本人が特になコミュニケーション方法は、「察する・わかりあう」こと。以心伝心、付和雷同、言わなくてもわかるでしょ、というスタイル。察しあう文化=ハイコンテクストな社会
      一方で公式に教育で求められているのは、グローバルコミュニケーション。異なる文化や言語の人に伝え、理解する能力。グローバルコミュニケーションとはローコンテクストなコミュニケーションのこと。
      親父たちは「なんで察しない、理解しない、空気を読め」と言うし、企業はグローバルコミュニケーションを求めてくる。異なる二つの命令の間に板挟みってやつ、心理学で言うダブルバインド

      例えば母親が「あなたのことを認めているわ」と言いながら「この子を正さなきゃ/直さなきゃ」という態度で接していたら、それはYESなのNOなのって子供が混乱する。上司が「事前に相談しろと言っただろ!」と怒鳴るのにいざ相談したら「そんなことぐらい自分で考えられんのか」とまた怒られる。言ってることと求めていることが違う。
      ダブルバインドは引きこもり、総合失調症の原因のひとつだと言われている。家庭内でもダブルバインドで引きこもりの問題が出るのに、それが日本全体がこの状態なんだから問題が発生しないわけがない。
      この社会全体の状態を大人達は認識しないといけない。まず、わかることありき。そこからやっと出発できる。今は日本人全体が、それも無意識のうちにダブルバインドに悩んでいる
      ハイコンテクストな文化を否定する必要はない。でもそれだけじゃやっていけない。今後は日本の良いところを基盤に、グローバルコミュニケーションも少しずつ身につけて行こう。付け加えて行こう。

      ダブルバインド!!母親と子供の間に、本当によく起こってしまう問題だと思う。本音と建前を分けることが日本の美徳かもしれないけど、それが子供をすごく苦しめる。子供って、本当に母親の気持ちに敏感だと思う。
      私も、日本のコミュニケーションスタイルを捨てる必要はないと思う。私が中学生のころからディベートの授業なんかが始まったり、グローバル化と言う言葉がやたら流行ったりで、なんとなく「日本の文化はよくない」みたいな風潮があった。これもダブルバインド。日本の文化を否定する教育が、自己肯定感を育んでくれるわけがないだろってんだ。



      「これからの日本に必要なコミュニケーション能力とは」

      今までは価値観をひとつにまとめることを目標としてきた。求められていたのは察しあう、わかりあうコミュニケーション。でもだんだん価値観がバラバラになっていく流れの中で、大きく方向転換することが必要になってきた。バラバラのままでは生きていけないが、バラバラのままどうやって上手くコミュニケーションをとっていくのか。協調性から、社交性へ転換しよう。
      それから日本の少数文化を伝えられる能力を見につけよう。分かる人にしか分からない、という内弁慶のままじゃいけない。
      完全に分かってもらうことを前提にするから、どうせ無理だと諦めたりなんで分からないんだと怒ったりする。わかりあえないとだめだ、強迫観念が日本にはある。でももうちょっと肩の力を抜いて。コミュニケーションは大したことじゃない。ちょっと共有できる部分があればいいじゃないか。
      そこんとこの気持ちを切り替えるだけで、コミュニケーションは変わる。

      伝えるための、発信するための英語を!!英語、国語、幼児教育にもリンクしてるんじゃないかな。この辺は過去記事参照



      「教育の役割」

      子供には皆エネルギー、ポテンシャルがある。やりたいことを見つければ、驚くほど伸びる。大人や教員は子供を育てるわけじゃなくて、機会を提供する。良い指導者に出会い、目標を持つことができれば、生涯の宝になる。
      演劇はたった1時間のために2か月一生懸命稽古をする。それも、たったひとりの失敗がその2か月間の全てをぶち壊しにしてしまうこともある。100メートル走で言えば10秒ほど、毎日の練習もその一瞬に込められる。この瞬間の経験は、人を大きく成長させる。この瞬間に立ち会える機会を、色んな選択肢で作ってあげるべき。

      人間を人間足らしめるのは演じ分ける能力だ。
      大人は色んな役割を演じ分けながらどうにか前に進んでいる。場面に合わせて違う役割を演じることは、ごくごく普通のこと。それなのに子供には「本当の自分を見つけろ」なんて言う。そんなのどこにもないのに。
      「良い子を演じることに疲れた」と言って引きこもりになる子供に「演じなくても良いよ」というのは優しさじゃない。全く演じることのない大人はいないし、いたらすごく変。「演じる」と言うと日本語だとネガティブなイメージがある。まるで自分を偽っているような気になる。でも英語で「演じる」はPLAY。演じることは、楽しい。
      演じ分けることを教えるのが教育。演じるのは、本来楽しいこと。それが楽しくないのは、強制的に演じさせられるから。人は色んな仮面を持っているけど、仮面の比重が重くなったら壊れてしまう。学校生活のキャラ疲れなんてやつも、それ。

      演じ分けることが普通なんです!!それは偽ることじゃないし、本当の自分なんて幻想でしかない。自分探し、天職探しについては養老さんの話にもあった。学問ノススメ/養老孟司
      PLAY、楽しむこと、のくだりが面白かった^^これを聞いて気持ちが楽になる人も多いんじゃないかな。
      あと、私はスポーツが好きだから「あの一瞬の感動」というのがすごくよくわかる。どの経験もハッキリと映像として、心のざわつきもセットで思い出せる。それがあるから、やめられない。あの、言葉で形容しがたい興奮が醍醐味なんだよな〜。過去も未来も自分も他人も全部が詰まった時間がそこにある、あの空気。


      ああ〜〜〜これだけで2時間!!!2時間かかりましたよ書くのに!!でも最後まであきらめなかったから自分をほめてあげたい!!いや誰かほめて!!!
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